【バビロンの大富豪③】 「貯めたお金を働かせる」 ――お金を「貯める」だけの人と、「増やす」人の違い

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【バビロンの大富豪③】

「貯めたお金を働かせる」

――お金を「貯める」だけの人と、「増やす」人の違い

「貯金はしている。でも、なかなかお金が増えない」

「毎月コツコツ貯めているのに、老後のお金が心配」

「投資をしたほうがいいのは分かる。でも、損をするのが怖い」

こんな悩みを持っている人は多いのではないでしょうか。

『バビロンの大富豪』の第一の教えは、

「収入の一部を自分のために残す」

でした。

第二の教えは、

「欲しいものと必要なものを区別し、支出をコントロールする」

でした。

そして第三の教えで、いよいよ次の段階に進みます。

それが、

「貯めたお金を働かせる」

という考え方です。

ただし、ここで大切なのは、

「投資をすれば必ず儲かる」

という話ではありません。

第三の教えの本質は、

「貯めたお金を、さらにお金を生み出す仕組みに変えていく」

ということです。


1.「貯金」と「資産形成」は同じではない

まず、ここを整理しましょう。

毎月3万円を貯める人がいるとします。

1年間では、

3万円 × 12か月 = 36万円

です。

10年間なら、

36万円 × 10年 = 360万円

になります。

これは素晴らしいことです。

しかし、ここには一つ問題があります。

それは、

自分が働いている間しか、お金が増えない

ということです。

毎月3万円を貯めるためには、自分が毎月働かなければなりません。

では、

「貯めた360万円そのものにも働いてもらう」

ことができたらどうでしょうか?

これが、

資産運用

という考え方です。


2.お金には「働く」という考え方がある

例えば、あなたが100万円を持っているとします。

この100万円を、

財布に入れておく。

銀行口座に置いておく。

投資に回す。

事業に使う。

不動産に投資する。

それぞれで結果は違います。

もちろん、投資には損失の可能性があります。

しかし、

「お金をただ置いておく」のではなく、「お金が新しいお金を生む仕組みに参加させる」

という発想が重要です。

人間が働いて、

労働 → 収入

を生み出すように、

資産も、

資産 → 収益

を生み出す可能性があります。


3.例えば「100万円」がどうなるか?

仮に100万円を、

年5%の利回りで運用できた

としましょう。

※これは説明のための仮定であり、実際の投資で5%の利益が保証されるという意味ではありません。

1年目は、

100万円 × 5%

5万円

の利益です。

元本と合わせると、

105万円

になります。

さらに、この105万円をそのまま運用すると、

105万円 × 5%

5万2,500円

2年後には、

110万2,500円

になります。

このように、

利益にも利益がつく

状態が生まれます。

これが、

「複利」

です。


4.「雪だるま」を想像してみる

複利は、

雪だるま

に例えると分かりやすいでしょう。

最初は小さな雪玉です。

コロコロ転がします。

すると雪がつきます。

大きくなった雪玉は、さらに多くの雪をつけるようになります。

最初は、

100万円

だったものが、

利益を再投資することで、

105万円 → 110万円 → 116万円 → ……

というように、少しずつ大きくなっていきます。

これが、

「お金がお金を生む」

という考え方です。


5.ただし「複利」は魔法ではない

ここは非常に重要です。

「年5%なら、10年で必ず1.5倍になる」

という意味ではありません。

実際の投資では、

  • 値上がりする年
  • 値下がりする年
  • 配当が出る場合
  • 手数料がかかる場合
  • 税金がかかる場合

などがあります。

つまり、

投資にはリスクがあります。

『バビロンの大富豪』の第三の教えも、

「何でもいいから投資しなさい」

というものではありません。

むしろ、

「自分の資金を働かせるなら、その仕組みを理解しなさい」

という考え方が重要です。


6.では、どこにお金を働かせるのか?

現代には、さまざまな方法があります。

大きく分けると、

① 預金

銀行にお金を預けます。

安全性が比較的高い一方で、一般的には大きな資産成長は期待しにくい方法です。


② 株式

企業の株式を購入します。

企業が成長すれば、

株価の上昇や配当

によって利益を得られる可能性があります。

一方で、株価が下落する可能性もあります。


③ 投資信託

多くの投資家から集めた資金をまとめて、株式や債券などに投資する商品です。

少額から始めやすく、分散投資をしやすいという特徴があります。

ただし、

元本保証ではありません。


④ 不動産

マンションや戸建てなどを購入し、

家賃収入

を得る方法があります。

また、物件価格が上昇すれば売却益を得られる可能性もあります。

一方で、

  • 空室
  • 修繕費
  • 固定資産税
  • 金利
  • 災害
  • 売却しにくいリスク

などもあります。


⑤ 自分自身への投資

実は、これも重要です。

例えば、

  • 資格を取る
  • AIを学ぶ
  • パソコンスキルを身につける
  • 営業能力を高める
  • 語学を学ぶ
  • 新しい仕事を覚える

などです。

100万円を投資して年5万円の利益を得ることより、

100万円を使って自分の収入を年間50万円増やす

ほうが大きな効果を生む場合もあります。


7.「お金を働かせる」とは、投資だけではない

ここが、この教えの面白いところです。

「お金を働かせる」

というと、

株を買うこと

だと思ってしまいます。

しかし、もっと広く考えることができます。

例えば、

10万円のパソコンを購入して、

それを使って副業を始め、

年間20万円の収入が生まれた。

この場合、

10万円の支出が、新しい収入を生み出した

ことになります。

つまり、

お金 → 道具 → 収入

という仕組みです。

これも一種の「お金を働かせる」方法だと考えられます。


8.「貯金」と「投資」は役割が違う

ここで、

「じゃあ、全部投資すればいいのでは?」

と思うかもしれません。

しかし、それは危険です。

例えば、

突然、

  • 病気になった
  • 車が故障した
  • 家の修理が必要になった
  • 仕事を失った

ということが起こるかもしれません。

そんなときに必要なのが、

すぐに使える現金

です。

だから、

貯金

近い将来に使うためのお金

投資

長期的に増やすことを目指すお金

と考えると分かりやすくなります。


9.「3つの財布」に分けて考える

お金を管理するときは、

財布① 生活防衛資金

病気や失業など、突然の出費に備えるお金。

財布② 近い将来使うお金

住宅、教育、車、旅行など。

財布③ 長期的に育てるお金

老後資金など、すぐには使わないお金。

というように分けると分かりやすくなります。

特に、

数年以内に使う予定のお金を、値動きの大きな投資に回さない

ことが重要です。


10.「長く続ける」ことが重要

資産形成では、

時間

が大きな武器になります。

例えば、

20歳から毎月1万円を積み立てる人と、

50歳から毎月5万円を積み立てる人。

単純に比較することはできませんが、

若い時期から始めると、

長い時間を使って複利の効果を活用できる

というメリットがあります。

だからこそ、

「もっとお金が貯まってから投資しよう」

と先延ばしするより、

まずはお金について学び、

小さな金額から仕組みを理解していくことが大切です。


11.「大きく儲ける」より「大きく失わない」

ここで、『バビロンの大富豪』らしい考え方が出てきます。

投資というと、

「どの商品が一番儲かるか?」

を考えがちです。

しかし、

「どの商品なら絶対に儲かるか?」

というものはありません。

そこで重要になるのが、

リスクを管理する

という考え方です。

例えば、

一つの商品だけに全財産を投資するのではなく、

複数の資産や商品に分散する。

また、

「よく分からない投資には手を出さない」

ということも重要です。


12.「高利回り」という言葉に注意する

例えば、

「年利20%!」

という投資商品があったとします。

銀行預金よりもずっと魅力的に見えます。

しかし、

高い利益を期待できるものほど、一般にリスクも大きくなります。

そこで、

「なぜ20%も利益が出るのか?」

と考える必要があります。

何に投資しているのか?

どんなリスクがあるのか?

元本保証なのか?

手数料はいくらなのか?

途中で換金できるのか?

誰が運用しているのか?

こうしたことを理解することが重要です。


13.「分からないものには投資しない」

第三の教えを現代風にすると、

「自分が仕組みを理解できないものに、大切なお金を預けない」

ということです。

「友人が儲かった」

「SNSで話題になっている」

「有名人がおすすめしている」

「AIが選んでくれた」

という理由だけで投資するのは危険です。

重要なのは、

「自分のお金が、どこに行って、どうやって利益を生むのか」

を理解することです。


14.投資の前に「自分の家計」に投資する

実は、投資を始める前に、

家計の改善

という非常に効果の高い「投資」があります。

例えば、

毎月、

不要なサブスク 2,000円

使っていないサービス 3,000円

無駄な保険 5,000円

なんとなく使っているお金 5,000円

を見直したとします。

合計すると、

月15,000円

です。

年間では、

18万円

になります。

これは、

確実に支出が減った金額

です。

投資で18万円の利益を得るには、かなり大きな元本が必要になることがあります。

だから、

「投資を始める前に、家計を改善する」

ことも非常に重要なのです。


15.「収入+資産収入」という形を目指す

働いている間は、

労働収入

があります。

例えば、

会社から毎月30万円の給料をもらう。

そこから貯蓄をして、

少しずつ資産を作る。

やがて、

給料30万円+資産からの収入

という形を目指していきます。

資産収入には、

  • 配当
  • 利息
  • 家賃
  • 売却益

などがあります。

こうなると、

「自分だけが働く」状態から、「自分と資産が一緒に働く」状態

へ変わっていきます。


16.最初は「小さく始める」

投資という言葉を聞くと、

「100万円必要なのでは?」

「専門知識が必要なのでは?」

と思う人もいるでしょう。

しかし、現代では少額から投資できる商品もあります。

ただし、

少額だから安全というわけではありません。

大切なのは金額よりも、

仕組みを理解すること

です。

例えば、

「毎月1万円を積み立てたらどうなるのか?」

を実際に計算してみる。

その上で、

「価格が20%下がったらどうなるのか?」

も考えてみる。

こうした経験を積むことが大切です。


17.「投資」と「ギャンブル」は違う

ここも覚えておきたいポイントです。

投資とは、

将来、価値を生み出す資産にお金を託すこと

です。

一方、ギャンブルは、

結果を偶然に委ね、勝ち負けによってお金が移動するもの

です。

もちろん投資にもリスクはあります。

しかし、

企業の利益や経済成長など、

価値を生み出す活動に参加する

という側面があります。

だからこそ、

「短期間で一気に儲ける」

という発想ではなく、

「時間を味方につけて資産を育てる」

という考え方が重要になります。


18.お金にも「仕事」を与える

ここまでの話を一つにまとめてみましょう。

例えば、毎月3万円を貯められるようになったとします。

そのお金を、

ただ銀行口座に積み上げるだけではなく、

「このお金には、どんな仕事をしてもらおう?」

と考えてみる。

例えば、

生活防衛資金として待機するお金

数年後の住宅購入に使うお金

老後のために長期運用するお金

自分の勉強や資格取得に使うお金

などです。

つまり、

「お金一円一円に仕事を与える」

という考え方です。


19.「お金の病院」で考えると……

人間に例えると、

「働く」

というのは運動すること。

「貯める」

というのは体力を蓄えること。

「投資する」

というのは筋肉をつけること。

「リスク管理」

というのは病気やけがを予防すること。

そして、

資産形成

とは、

「将来も健康に生活できる体を作ること」

に似ています。

だから、お金の健康も、

一日で作るものではありません。

毎日の小さな習慣によって作られます。


20.第三の教えを実践する「5つのステップ」

最後に、今日からできる方法をまとめます。

STEP1 まず貯める

収入の一部を先取りして残す。

STEP2 生活防衛資金を確保する

突然の出費に備える。

STEP3 投資について勉強する

株式、投資信託、不動産などの仕組みを知る。

STEP4 分からないものには投資しない

「絶対儲かる」という言葉に注意する。

STEP5 長期的に資産を育てる

短期間の利益ではなく、

長い時間を味方につける。


まとめ

『バビロンの大富豪』第三の教えは、

「貯めたお金を働かせる」

です。

第一の教えで、

収入の一部を残す。

第二の教えで、

支出をコントロールする。

そして第三の教えで、

残したお金を資産に変えていく。

つまり、

稼ぐ → 残す → 使い方を選ぶ → 育てる

という流れです。

しかし、忘れてはいけないことがあります。

投資は必ず儲かるものではありません。

だからこそ、

「どうすれば一番儲かるか?」

ではなく、

「自分が理解できる範囲で、どうすればお金を安全に長く働かせられるか?」

と考えることが大切です。

そして、本当に強い資産形成とは、

「一発で大きく儲けること」ではありません。

小さなお金をコツコツ貯め、

それを少しずつ働かせ、

時間を味方につけ、

長い年月をかけて育てていくことです。


次回予告

【バビロンの大富豪④】

「財産を失わないためには?」

――「絶対に儲かる」はなぜ危険なのか?

次回は、資産形成で最も重要なテーマの一つ、

「お金を増やすことより、お金を失わないこと」

について考えます。

「高利回り投資」「絶対儲かる話」「友人からの投資話」など、現代にもある具体的なケースを使って、**「財産を守るための7つのチェックポイント」**を考えていきます。

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