遺品整理業の始め方｜未経験からでも開業できる完全ガイド

高齢化社会の進行により、近年ますます需要が高まっている「遺品整理業」。
「特別な資格がないとできないのでは？」「開業資金はどのくらい？」
そんな疑問を持つ方に向けて、遺品整理業の始め方をゼロからわかりやすく解説します。

遺品整理業とはどんな仕事？

遺品整理業とは、故人が残した家財や思い出の品を、遺族に代わって整理・処分・清掃する仕事です。

単なる片付けではなく、
**遺族の気持ちに寄り添う「心のケアを含んだサービス」**である点が大きな特徴です。

主な業務内容

家財・思い出品の仕分け
不用品の処分・買取
貴重品・重要書類の探索
簡易清掃・消臭
供養・お焚き上げの手配
空き家整理・原状回復

遺品整理業は資格がなくても始められる？

結論から言うと、資格がなくても開業は可能です。
ただし、業務内容によっては「許可」や「提携」が必要になります。

必須または重要な許可・資格

● 古物商許可（ほぼ必須）

遺品の買取・販売を行う場合に必要
管轄の警察署で申請
費用：約19,000円

● 一般廃棄物収集運搬業者との提携

自分でゴミを運搬・処分するのは原則NG
市町村の許可業者と必ず提携する

あると信頼度が上がる資格

遺品整理士（民間資格）
事件現場特殊清掃士
終活カウンセラー

※資格は「必須」ではありませんが、集客や信頼面で大きな武器になります。

開業資金はいくら必要？

個人で始める場合、意外と少額でスタートできます。

開業資金の目安

内容	金額目安
許可・資格取得	3〜10万円
車両（軽バン）	0〜50万円
備品・工具	5〜10万円
ホームページ・名刺	5〜15万円
合計	20〜80万円程度

👉 最初は「軽バン1台＋1人作業」で十分です。

遺品整理の仕事の流れ

実際の仕事は、次のような流れで進みます。

電話・WEBから問い合わせ
現地見積（無料が一般的）
作業内容・日程の確定
遺品の仕分け・搬出
清掃・完了確認
精算・完了報告

最近では、立ち会いなしの依頼も増えています。

遺品整理の料金相場

料金は間取りや物量によって変わります。

間取り	相場
1K	3〜8万円
1LDK	7〜15万円
2LDK	12〜25万円
戸建て	20〜50万円

オプション例

不用品買取（費用相殺）
特殊清掃
供養・お焚き上げ

集客方法が成功のカギ

遺品整理業は、集客次第で売上が大きく変わる業種です。

効果的な集客方法

● Web集客

Googleビジネスプロフィール登録（必須）
「地域名＋遺品整理」でSEO対策
実績写真の掲載

● 紹介営業（最重要）

葬儀社
不動産会社
介護施設
司法書士・行政書士

👉 紹介案件は成約率が高く、価格競争にもなりにくいのが特徴です。

遺品整理業で失敗しやすいポイント

無許可でゴミを処分してしまう
見積が曖昧
強引な買取をする
遺族の感情に配慮しない
クレーム対応を軽視する

遺品整理は「法律」と「心配り」の両方が重要です。

売上・収益の目安

月5件 × 平均15万円＝月商75万円
処分費・外注費を差引
月利益30〜40万円前後

軌道に乗れば、法人化や事業拡大も十分可能です。

将来性と事業拡大の可能性

遺品整理業は、次の事業と非常に相性が良いです。

空き家管理・活用
不動産売却サポート
終活・死後事務支援
高齢者向け生活支援

**「遺品整理 × 空き家 × 終身サポート」**は、今後ますます需要が高まる分野です。

まとめ｜遺品整理業は未経験からでも始められる

遺品整理業は、
✔ 初期費用が少ない
✔ 社会的意義が高い
✔ 将来性がある

という特徴を持つビジネスです。

「人の役に立つ仕事がしたい」
「地域に根ざした事業をしたい」

そんな方に、遺品整理業は非常に向いています。