SC経営士試験、過去問、2022商業一般問題、解答です

SC経営士試験、過去問、2022商業一般問題、解答です 勉強

SC経営士試験、過去問、2022商業一般問題、解答

この記事は、2022年度のSC経営士試験、商業一般の問題と解答を記載していますので、今年経営士試験を受ける人は参考にしてください。

SC経営士の受験方法や過去問についてはSC協会のホームページでご確認ください。また、最後にSC経営士関連の記事も紹介していますので、参考にしていただければと思います。

設問はサブノートを作る際に見やすいように箇条書きしております。

【第1問】小売業のサステナビリティ

  • 地球環境問題は、国際社会が一体となって取り組むべき重要課題であり、小売業においても、環境に配慮した取組は必須となってきている。
  • 平成27年(2015年)12月、第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな枠組みとして「パリ協定」が採択され、平成28年(2016年)に発効した。
  • 「パリ協定」では、世界全体の平均気温の上昇を工業化以前よりも2℃未満に抑制することを規定すると ともに、1.5℃までへの抑制に向けた努力を継続することが目標とされている。
  • 日本は、この目標の実現に向けて「2050年カーボンニュートラル」の実現を目指すことを長期戦略として掲げている。
  • 「カーボンニュートラル」とは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量を、森林管理などによる吸収量を差し引いてバランスをとることで、実質ゼロにすることである。
  • 消費においても、エシカル消費が若い世代を中心に広まっており、地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・ 地域・環境に配慮したブランドや商品が購入されるようになっている。
  • 小売業では、生産から製造や流通までのサプライチェーン全体での環境負荷の低減の取り組みや、生活者が環境に対する 負荷が少ないものを正しく選べるよう製品のタグに記載するなど情報開示の動きが広がってきている。
  • 環境配慮という点では、不要になった素材を単に再利用するのではなく、特徴を活かして新たな製品に作り直すアップサイクルも注目を集めている。

【第2問】小売業に関する知識(正誤問題)

正誤問題は、間違った文章を選んで、あとは正解にしてください。正しい文章が正しいかどうかというのは正確な知識がないとわからないと思います。

  • 経済産業省「商業動態統計調査」によると、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグ ストアはともに、令和3年(2021年)の商品販売額が新型コロナウイルス感染拡大前の令和元年(2019 年)を上回った。 ×間違い
  • 日本百貨店協会によると、全国百貨店売上高のうち、美術・宝飾・貴金属など高額品の令和3年(2021 年)の売上高は景気の悪化で低迷しており、化粧品や食料品などと比べて、新型コロナウイルス感染 拡大前からの落ち込みが激しい。×間違い
  • 令和3年(2021年)度の大店立地法の届け出件数は、新型コロナウイルスの感染拡大などによる景気の悪化を受けて、令和2年(2020年)度よりもさらに減少している。 ×間違い
  • 日本のアパレル市場について1990年と2020年を比較すると、供給量は増加しているのに対し、市場規模は縮小、衣料品購入単価も落ち込んでいる。 〇正しい
  • 日本ショッピングセンター協会をはじめ、日本百貨店協会、日本チェーンストア協会、日本チェー ンドラッグストア協会、日本フランチャイズチェーン協会など、流通関連業界は地球温暖化対策としてエネルギー原単位の削減目標を掲げて取り組みを進めている。令和3年(2021年)度の調査結果に よると、いずれの業界も進捗率が100%を超えている。 〇正しい
  • サービス産業動向調査は サービス産業全体の生産・雇用等の動向を把握し、GDPをはじめとする各種経済指標の精度向上、サービス産業に係る政策の企画立案及び民間部門における研究や経済 活動の意思決定等に資することを目的として毎月実施されている。 〇正しい
  • 経済産業省は、キャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80% まで上昇させることを目指し、キャッシュレス決済の推進に取り組んでいるが、令和3年(2021年)のキャッシュレス決済比率は3割に届いていない。 ×間違い
  • キャッシュレス推進協議会の「コード決済利用動向調査」によると、令和3年(2021年)の国内のQ Rコード決済取扱高は前年に比べて大きく増加した。取扱高はクレジットカード決済を上回った。 ×間違い
  • 経済産業省令和2年(2020年)度「電子商取引に関する市場調査」によると、個人間EC(C to CEC)は、前年に比べて1割以上増加している。〇正しい
  • デロイトトーマツグループによれば、令和2年(2020年)度(2021年6月30日までを期末とする事業 年度)において、世界で最も売上高の多い小売企業は、Amazon.com(アマゾン)である。×間違い

【第3問】最近注目されている仕組みや施策

サードパーティロジスティックス

  • 荷主に対して物流サービスの向上および業務の効率化を提案することにより、その企業の物流関連 業務を全面的に請け負う業務。顧客各社は、倉庫やトラックなどをもたなくてすむためコスト削減 が可能になる。

カーブサイドピックアップ

  • 事前にオンラインで注文した商品を、店舗の駐車場で車に乗ったまま受け取るサービス。コロナ禍 で、対人的な接触が避けられることから、米国では多くの大手小売業が導入している。

ダイナミックプライシング

  • 需要状況に応じて価格を変動させることによって需要の調整を図る手法のこと。需要が集中する季 節・時間帯は価格を割高にして需要を抑制し、需要が減少する季節・時間帯は割安にして需要を喚起 する。

BNPL

  • 後払い方式の決済手段。クレジットカードの審査が厳しい欧米や、クレジットカードの保有率が低いアジアを中心に広がってきた。オンラインショッピングの拡大に伴って、日本でもクレジットカード保有率の低い若年層をターゲットにサービスの拡大が見込まれている。

NFT

  • ビットコインなどの暗号資産と同じく、ブロックチェーン上で発行されるトークンの一種。個々の トークンを識別できるようにしているため、デジタルデータに固有性をもたせることができる。アート作品などデジタルコンテンツの流通において注目されている。

【第4問】小売業におけるデジタルトランスフォーメーション

  • 生活者の購買行動の多様化、人手不足の深刻化、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、デジタルトラ ンスフォーメーション(以下DX)への取り組みは、小売業にとっても必要不可欠である。小売業のDXには 様々な側面があるが、大きくは顧客と直接接点を持つフロント機能と、それ以外のバック機能の2つに区別することができる。
  • フロント機能のDXでは、販売員がビデオ通話やチャットなどで接客するオンライン接客、多数の顧客に向けてライブ配信で商品を紹介し販売するライブコマース、インターネット上の仮想空間にモールや店舗を設置してリアル店舗と同じような購買体験ができるVRコマースがある。最近では、仮想空間で自分の分身であるアバターを作成して行動するメタバースの活用も注目されている。
  • バック機能のDXとしては、客数や売れ行きの予測など蓄積データを活用したデータサイエンスによる業務 改革、ロボットを活用した在庫管理の省人化、ECで注文された商品を店舗で受け渡すBOPISなどオンラインとオフラインを融合させた物流や配送の効率化が挙げられる。既存の店舗や営業所など小規模な拠点を倉 庫として配送ネットワークを構築する仕組みをマイクロ・フルフィルメントセンターといい、米国の大手小売業を中心に取り組みが進んでいる。

【第5問】サードプレイス(正誤問題)

  • オルデンバーグによれば、「サードプレイスというのは、家庭と仕事の領域を超えた個々人の、定期的で自発的でフォーマルな、お楽しみの集いのために場を提供する、さまざまな場所の総称」であ る。×間違い

【参考】サードプレイスとは、アメリカの都市社会学者レイ・オルデンバーグが提唱した言葉で、コミュニティにおいて、自宅や職場とは違った、心地のよい居場所のことを指します。 具体的な場所としては、その国の文化によって異なりますが、フランスではカフェ、イギリスではパブ、イタリアではエスプレッソバーが挙げられます。

  • サードプレイスでは、人は家庭や職場での役割から解放され、一個人としてくつろげる。 〇正しい
  • パリのカフェ、イギリスのパブ、ドイツのビアガーデンなどがサードプレイスの代表例である。〇正しい
  • サードプレイスがその役目を果たすには、利用が容易でなければならない。そして、サードプレイスの利用が容易かどうかは、価格とサービスの両方が最も重要である。 ×間違い
  • サードプレイスは、全ての人を平等にする。サードプレイスのなかでは、地位や身分にかかわらず、 当人の人柄の魅力こそがものを言う。〇正しい

【第6問】損益分岐点分析

  • 損益分岐点とは、売上高と総費用とが一致する点のことである。
  • 一般的に、変動費とは売上高や販売数量の増減に比例して増減する費用のことをいい、固定費とは売上高や販売数量とは関係なく毎年一定額発生する費用のことをいう。
  • 損益分岐点売上高は、その売上高における変動費と固定費の合計額に等しくなる。
  • 損益分岐点売上高を超える売上高の時には利益が計上され、下回っている時は損失が発生する。 したがって、損益分岐点分析を行う際には、費用を変動費と固定費に分解する必要がある。

損益分岐点分析

【第7問】〈配点 20点〉 (解答番号は 41 か ら 50 ) 次のB社の財務諸表(損益計算書及び貸借対照表)を参照して、経営分析指標を算出し、適切な数値を下記のそれぞれの語群から選び、その番号をマークしなさい。

.財務諸表分析

設問 【参考】
➀B社の売上高総利益率は、 27.66 %である 総利益÷売上高
②B社の売上高営業利益率は、 1.66%である 営業利益÷売上高
③B社の売上高経常利益率は、 2.86%である 経常利益÷売上高
④B社の流動比率は、 214.8 %である 流動資産÷流動負債
⑤B社の当座比率は、 130.8%である 現金預金、売掛金、有価証券÷流動負債

 

設問 【参考】
⑥B社の固定比率は、103.03%である 固定資産÷純資産合計
⑦B社の自己資本比率は、71.8%である 純資産合計÷資産合計
⑧B社の売上債権回転率は、 81.08回である 売上高÷売掛金
⑨B社の商品回転率(棚卸資産回転率)は、20回である 売上高÷棚卸資産
⑩B社の平均在庫日数(商品回転期間)は、18.25日である 365日÷商品回転率

最後に

ここまで読んでいただいてありがとうございます。SC経営士の試験問題を見ているとショッピングセンター業界が注目しているものや課題がよくわかります。受験しなくても参考になると思いますので他の科目も確認してください。

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