業務引き継ぎ書を作るという事
- 前任者の担当していた業務の手順がわからない。マニュアルがない。誰もやり方を知らない。担当者が退職してしまった。など、このような問題はどこの会社でも発生することだと思います。
- その結果、仕事に支障がでたり、お客様にご迷惑をおかけすることにもなります。
- この記事では、担当者が代わってもほかの人が対応できる引き継ぎ資料の作り方について解説します。
- この記事を最後まで読んでいただいて、実行していただければ引き継ぎ資料が作れるはずです。
- 最近、BPC(事業継続計画)の策定が取りざたされていますので、業務引き継ぎ書を作っておけばBCPにも活用できます。
業務引き継ぎ書とは
- 業務引き継ぎ資料とは、業務内容を後任者に引き継ぐためにまとめた書類全般を指します。
どんな時に必要になるかというと次の通りです。 - 転職、退職、離職、部署異動、後輩や部下への業務譲渡、外部への業務移管などがあります。
- 急に業務引き継ぎ資料を作れといわれても大変ですので、事前に準備してください。
業務引き継ぎ資料を作成するメリット
- 業務引き継ぎ資料の作成には、正確な業務引継ができる、業務の効率化が図れるなどのメリットがあります。
業務引き継ぎ資料を作成するメリットについては次の通りです
- 正確な引き継ぎができる
業務引継書(文書)を作成することにより、正確な業務引継ができます。 - 口頭による引き継ぎによる伝え漏れや聞き間違い、メモを取り損ねなどのミスを防げます。
- スピーディな引き継ぎが可能となる。
- 属人化を解消できる
業務引き継ぎ資料を作ることにより、誰でも同じように業務に取り組める状態になり、属人化を解消・防止できます。
業務引き継ぎ資料の作り方と手順
- 業務引き継ぎ書を作るにあたっては、あなた自身がどんな仕事をしているのか明確にする必要があります。そのためには次の手順で進めるとわかりやすいと思います。
- 1日の中で時間ごとの業務内容を書き出す
- 1週間の中で曜日ごとの業務内容を書き出す
- 1カ月の中で日ごとの業務内容を書き出す
- 1年の中で月ごとの業務内容を書き出す
- 業務日誌の作成方法等、業務ごとにマニュアルを作成する
1日の中で時間ごとの業務内容を書き出す
- 普段の業務内容を記入していきます
- 定期的に発生する業務については、備考欄にメモを入れるといいと思います。
1週間の中で曜日ごとの業務内容を書き出す
- 毎週ある会議、打ち合わせなどを記入します。
1カ月の中で日ごとの業務内容を書き出す
- 経費や請求書の締め切りなど、漏れないように記入してください。
1年の中で月ごとの業務内容を書き出す
- 決算や翌年度の計画など、年に数回しかないイベントは漏れやすいので注意が必要です。
業務ごとにマニュアルを作成する
- 業務日誌の作成方法、会議開催方法をフロー化し業務ごとにマニュアルを作成します。
- 会議の場合、開催する目的、出席者、開催日(毎週水曜日など)、時間などを記入します。
- 過去のデータも一覧表を作成し、保管します。
引き継ぎ資料作成のコツ
業務の全体像を明確にする
- 引き継ぎ資料は、業務の全体像が把握できるものを作成します。
- 業務の目的や必要性を明文化することで、何のためにやっているのかが分かり、業務への理解が深まります。
- 業務の全体像を理解することでモチベーションアップもアップし、重視すべきポイントも判断しやすくなります。
誰にでも分かる言葉を使う
- 引き継ぎ資料は、誰にでも分かる内容であることが重要です。
- 特に新人に業務を引き継ぐ場合、自社独自の言葉や暗黙のルールは通じないと考えてください。
- わたしの場合は小学校の高学年でも理解できることを心がけています。
画像や動画を効果的に使う
- パソコンの作業などはテキストによる説明だけでは理解しにくいため、画面のスクリーンショットなどを活用して、視覚的に理解しやすい資料を作成します。
- ツールを操作している画面を録画して、動画マニュアルを作成すると理解が深まります。
課題も記載する
- 課題やイレギュラーな対応も補足しておくと、後任者への引き継ぎがスムーズになります。
- マニュアルや手順書には記載されていなくても、業務上知っておいたほうがよい情報があれば併せて記載します。
わかりやすい引き継ぎ資料を作成しておけば、後任者の負担は軽くなりますし、急に休む必要が出てきたときにも安心して任せられます。
引き継ぎの方法
引き継ぎのスケジュールを決める
- 引き継ぐ内容や引継先が決まったら、早めにスケジュールを組んでおきましょう。
- 退職や移動に伴う引き継ぎには締め切りがあるはずです。通余裕のあるスケジュールを組むことが大切です。
注意事項
- マニュアル化されていない、自分だけが把握しているポイントなども資料に記載しておくこと。
- 業務に必要なIDやパスワードなどを記載する場合は、取り扱いには十分な注意を払うこと。
レクチャーを行う
- 資料を渡すだけでなく、必要に応じてレクチャーを行うことで、理解が深まります。
- 引き継ぎ期間がある場合は、実際に後任者に作業し、疑問点や抜け漏れなど必要事項を追記して資料をブラッシュアップします。
最後に
最後まで読んでいただいてありがとうございます。業務引き継ぎ書のイメージをつかめてもらったと思います。引き継ぎのためだけでなく、1年間のスケジュールを把握しておけば事前に準備することで業務の漏れがなくなります。日々の業務を見直すことで業務の進め方に問題があることを発見し、効率化することもあると思います。業務の棚卸だと思って取り組んではどうでしょうか。
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