マダニが媒介する感染症「SFTS」拡大中!ネコから人への感染にも注意
近年、夏から秋にかけて注意が必要な感染症として話題になっているのが、**SFTS(重症熱性血小板減少症候群)**です。
特に今年(2025年)は感染者数が過去最多ペースで増えており、ネコから人への感染例も報告されています。今回は、その症状や感染経路、そして予防方法を詳しくご紹介します。
SFTSとは?
SFTSは、ウイルスを保有するマダニにかまれることで感染する病気です。
主な症状は次のとおりです。
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発熱
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強い倦怠感
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吐き気・嘔吐・下痢
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意識障害
重症化すると死亡に至る場合もあり、死亡率は数%から30%程度とされています。特に高齢者や免疫力が低下している人は注意が必要です。
今年の感染状況
厚生労働省の発表や報道によると、2025年8月8日時点で131人が感染。
これは過去最多だった2023年を超えるペースで、死亡者も少なくとも13人に上っています。
これまでは西日本で多く報告されていましたが、今年は北海道でも初確認され、全国的な警戒が必要な状況です。
ネコから人への感染例も
SFTSは、感染した動物の血液や唾液などから人に感染する場合があります。
特にネコは重症化しやすく、感染している場合は人にもうつる可能性があるため注意が必要です。
予防方法
1. マダニに刺されないために
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長袖・長ズボンで肌の露出を減らす
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首や足首を覆い、明るい色の服を着る(マダニが見つけやすい)
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DEET(ディート)やイカリジンを含む虫よけスプレーを使用
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草むらや藪に入らない
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屋外活動後は全身をチェック(ペットも同様)
2. 動物からの感染防止
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体調の悪いネコや野良ネコに素手で触らない
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ペットに定期的にマダニ予防薬を投与
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感染が疑われる動物の体液や血液に直接触れない(手袋を使用)
3. 刺されたときの対応
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無理にマダニを引き抜かない(口が皮膚に残る危険あり)
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医療機関で除去してもらう
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刺された日と場所を記録し、発熱や体調不良があればすぐ受診
まとめ
SFTSはまだワクチンがなく、予防が何より大切な感染症です。
今年は全国的に感染の可能性が広がっているため、屋外活動やペットとの接触時には十分な注意が必要です。
「草むらに行かない」「防虫対策をする」「動物の体調に注意する」――この3つを徹底して、命を守りましょう。
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