マンション管理士試験問題と解答 令和4年(2022年)

マンション管理士試験問題と解答 令和4年(2022年) 勉強

合格率の低いマンション管理士試験。不動産の知識だけでなくマンションを運営するための実務知識も問われているようです。その分管理組合の役員をしている人、会社の経営に関わっている人の方が有利なような気がします。まず、昨年の試験を体験してください。

  1. マンション管理士試験問題と解答 令和4年(2022年)
    1. 〔問 1〕 次に掲げる事項のうち、区分所有法の規定によれば、「共用部分」であるものはいくつあるか。
    2. 〔問 2〕 区分所有建物の敷地に関する次の記述のうち、区分所有法及び不動産登記法(平成 16 年法律第 123 号)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
    3. 〔問 3〕 管理所有に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。
    4. 〔問 4〕 甲マンションにおける管理者が区分所有者Aである場合の管理者の立場等に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法(明治 29 年法律第 89 号)の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、規約に別段の定めはないものとする。
    5. 〔問 5〕 次に掲げる事項のうち、区分所有法の規定によれば、管理者の職務(区分所有者を代理するものも含む。)に当たるものはいくつあるか。
    6. 〔問 6〕 区分所有法に定める電磁的記録及び電磁的方法に関する次の記述のうち、同法の規定によれば、誤っているものはどれか。
    7. 〔問 7〕 甲マンション 101 号室の所有者Aが死亡し、Aの相続人である妻Bと子Cは、遺産分割協議中である。この場合に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。
    8. 〔問 8〕 集会において次の事項を決議する場合、区分所有法の規定によれば、議案の要領の通知を要しないものはどれか。ただし、招集手続の省略について、区分所有者全員の同意を得ていないものとする。
    9. 〔問 9〕 マンションにおいて共同の利益に反する行為(この問いにおいて「義務違反行為」という。)を行う者に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
    10. 〔問 10〕 大規模な火災、震災その他の災害で政令で定めるもの(この問いにおいて「政令指定災害」という。)により、その全部又は一部が滅失(区分所有法第 61 条第1項本文に規定する場合(小規模滅失)を除く。)した場合の被災マンション法第3条の規定による敷地共有者等集会(この問いにおいて「敷地共有者等集会」という。)に関する次の記述のうち、被災マンション法及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。
    11. 〔問 11〕 一団地内にA棟及びB棟(いずれも専有部分のある建物)があり、団地の敷地はA棟及びB棟の各区分所有者の共有である場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。
    12. 〔問 12〕 Aは、Bとの間で、甲マンションの1室である 202 号室をBに売却する旨の売買契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
    13. 〔問 13〕 Aは、Bとの間で、甲マンションの1室である 501 号室をBに売却する旨の売買契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
    14. 〔問 14〕 Aが所有する甲マンションの 201 号室を賃料月額 20 万円としてBに賃貸し、令和4年8月分の賃料をCがAに対して弁済しようとする場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
    15. 〔問 15〕 甲マンション 302 号室を所有しているAが各種の契約をする場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法(平成3年法律第 90 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。
    16. 〔問 16〕 Aが所有する甲マンションの 102 号室を賃貸期間2年と定めて居住用としてBに賃貸した場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。
    17. 〔問 17〕 甲マンション 303 号室の所有者Aが死亡し、Aの子であるB及びCがAを共同で相続した。Aの遺産は、303 号室と現金 1,000 万円である。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。ただし、Aの遺言はないものとする。
    18. 〔問 18〕 区分建物の敷地権の登記に関する次の記述のうち、区分所有法及び不動産登記法の規定によれば、正しいものはどれか。
    19. 〔問 19〕 敷地分割組合(この問いにおいて「組合」という。)が実施する敷地分割事業に関する次の記述のうち、マンションの建替え等の円滑化に関する法律(平成14 年法律第 78 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。
    20. 〔問 20〕 都市計画法(昭和 43 年法律第 100 号)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
    21. 〔問 21〕 建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
    22. 〔問 22〕 貯水槽水道に関する次の記述のうち、水道法(昭和 32 年法律第 177 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。
    23. 〔問 23〕 消防用設備等の設置及び点検に関する次の記述のうち、消防法(昭和 23年法律第 186 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、特定共同住宅等はないものとする。
    24. 〔問 24〕 警備業に関する次の記述のうち、警備業法(昭和 47 年法律第 117 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。
    25. 〔問 25〕 配管設備の工事等に関する次のマンション管理士の意見のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。
    26. 〔問 26〕 盗難被害が発生したマンションの管理組合における今後の防犯対策に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。
    27. 〔問 27〕 修繕積立金を取り崩して充当することができる経費に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。
    28. 〔問 28〕 WEB 会議システム等を用いた総会の招集等に関する次のマンション管理士の意見のうち、標準管理規約によれば、適切なものはいくつあるか。
    29. 〔問 29〕 甲マンション 103 号室については、当該住戸に居住しているAと、外部に居住しているBの共有となっている。また、総会に先立ち、あらかじめBを議決権行使者とする理事長への届出がなされている。この場合において、総会運営における 103 号室の取扱いに関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。
    30. 〔問 30〕 IT を活用した管理組合の運営や手続きに関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切なものはどれか。
    31. 〔問 31〕 理事、理事会等に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切なものはどれか。
    32. 〔問 32〕 団地管理組合の運営に関する次の記述のうち、「マンション標準管理規約(団地型)及びマンション標準管理規約(団地型)コメント」(最終改正 令和3年6月 22 日 国住マ第 33 号)によれば、適切なものはどれか。
    33. 〔問 33〕 総会決議と管理費等に関する次の記述のうち、「マンション標準管理規約(団地型)及びマンション標準管理規約(団地型)コメント」及び「マンション標準管理規約(複合用途型)及びマンション標準管理規約(複合用途型)コメント」 (最終改正 令和3年6月 22 日 国住マ第 33 号)によれば、適切でないものはどれか。
    34. 〔問 34〕 甲マンション管理組合の令和2年度と令和3年度の管理費会計比較収支報告書(会計年度は4月から翌年3月まで)は下表のとおりである。これに関し、会計担当理事が理事会で行った次の説明のうち、適切なものはどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものとし、資金の範囲は、現金預金、未収入金、前払金、未払金、前受金とする。(表中の×××は、金額を表す。)
    35. 〔問 35〕 甲マンション管理組合の令和3年度(令和3年4月1日から令和4年3月31 日まで)の収支予算案に関し、令和3年4月に開催された理事会において、会計担当理事が行った次の説明のうち、適切でないものはいくつあるか。なお、甲マ ンションの管理規約は標準管理規約の定めと同一であり、会計処理は発生主義の原則によるものとする。
    36. 〔問 36〕 マンションの長期修繕計画に関する次の記述のうち、標準管理規約及び長期修繕計画作成ガイドライン(令和3年9月国土交通省公表)によれば、適切なものはどれか。
    37. 〔問 37〕 マンションの建物の外壁に生じる劣化や不具合の状況と調査内容に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
    38. 〔問 38〕 マンションの防水施工に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
    39. 〔問 39〕 マンションの調査・診断方法とその目的に関する次の組合せのうち、適切でないものはどれか。
    40. 〔問 40〕 マンションの各部の計画に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
    41. 〔問 41〕 マンションの構造などに関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
    42. 〔問 42〕 マンションのバリアフリーに関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
    43. 〔問 43〕 マンションの排水設備の清掃・維持管理に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
    44. 〔問 44〕 マンションの給水設備に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
    45. 〔問 45〕 マンションの建築設備に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
    46. 〔問 46〕 マンション管理士に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
    47. 〔問 47〕「マンションの管理の適正化の推進を図るための基本的な方針」(令和3年9月 28 日 国土交通省告示第 1286 号)(この問いにおいて「基本的な方針」という。)における記載事項に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
    48. 〔問 48〕 マンション管理適正化法に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
    49. 〔問 49〕 マンション管理適正化法に定める管理計画の認定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
    50. 〔問 50〕 重要事項の説明等について説明した次の文章について、マンション管理適正化法の規定によれば、〔 ア 〕~〔 エ 〕の中に入るべき用語の組合せとして、正しいものはどれか。
  2. まとめ

マンション管理士試験問題と解答 令和4年(2022年)

〔問 1〕 次に掲げる事項のうち、区分所有法の規定によれば、「共用部分」であるものはいくつあるか。

ア 専有部分以外の建物の部分
イ 専有部分に属しない建物の附属物
ウ 専有部分のある建物の敷地
エ 規約により共用部分と定められた附属の建物
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

解答 3

〔問 2〕 区分所有建物の敷地に関する次の記述のうち、区分所有法及び不動産登記法(平成 16 年法律第 123 号)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア 借地上の区分所有建物における敷地利用権の場合には、専有部分と敷地利用権の分離処分禁止の原則は適用されない。
イ 敷地を専有部分の底地ごとに区画して別の筆とし、それぞれの区分所有者が当該区画について単独で所有権を有しているタウンハウス形式の区分所有建物の場合には、専有部分の登記簿の表題部に敷地権は表示されない。
ウ 土地の共有者全員で、その全員が区分所有する建物を建てた場合には、規約に別段の定めがない限り、敷地の共有持分は各区分所有者の専有面積の割合となる。
エ 区分所有法の敷地には、区分所有者が建物及び建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする庭、通路その他の土地で規約に定めたものも含む。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

解答 2

〔問 3〕 管理所有に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 規約の別段の定めによっても、管理者は一部共用部分を所有することはできない。
2 規約の別段の定めによっても、共用部分の所有者を管理者以外の特定の区分所有者とすることはできない。
3 管理所有者は、その者が管理所有する共用部分を保存し、又は改良するため必要な範囲内において、他の区分所有者の専有部分又は自己の所有に属しない共用部分の使用を請求することができる。
4 管理所有者は、その者が管理所有する共用部分について、その形状又は効用の著しい変更を伴わないものであっても、変更をすることはできない。

解答 3

〔問 4〕 甲マンションにおける管理者が区分所有者Aである場合の管理者の立場等に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法(明治 29 年法律第 89 号)の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、規約に別段の定めはないものとする。

1 Aは、集会の決議を経ることなく、共用部分の保存行為をするとともにその形状又は効用の著しい変更を伴わない変更をすることができる。
2 Aは、甲マンションの大規模修繕工事について、自己の利益を図る目的で請負契約を締結して工事代金を支払ったとしても、当該契約が集会の決議に基づき締結したものであれば、善良な管理者の注意義務違反を問われることはない。
3 Aは、規約又は集会の決議により、その職務に関し、区分所有者のために原告となることができるが、その場合には、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。
4 甲マンションの敷地が、区分所有者の共有又は準共有に属しない場合、Aは甲マンションの敷地に関して、これを保存し、集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権限を有する。

解答 正解なし

〔問 5〕 次に掲げる事項のうち、区分所有法の規定によれば、管理者の職務(区分所有者を代理するものも含む。)に当たるものはいくつあるか。

ア 共用部分につき損害保険契約をした場合における、同契約に基づく保険金額の請求及び受領
イ 共用部分について生じた不当利得による返還金の請求及び受領
ウ 規約の保管
エ 集会における毎年1回一定の時期に行う管理者の事務に関する報告
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

解答 4

〔問 6〕 区分所有法に定める電磁的記録及び電磁的方法に関する次の記述のうち、同法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 電磁的記録とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして法務省令で定めるものをいう。
2 電磁的方法とは、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって法務省令で定めるものをいう。
3 集会の議事録を電磁的記録により作成するためには、規約による規定又は集会の決議が必要である。
4 規約により集会において決議すべきものとされた事項については、区分所有者全員の書面又は電磁的方法による合意があったときは、書面又は電磁的方法による決議があったものとみなす。

解答 3

〔問 7〕 甲マンション 101 号室の所有者Aが死亡し、Aの相続人である妻Bと子Cは、遺産分割協議中である。この場合に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。

1 BとCが集会において議決権を行使すべき者一人を定めていないときは、集会を開催するに当たって、集会の招集者は、BとCのいずれか一方に集会の招集通知をすれば足りる。
2 Cが未成年の高校生であったとしても、BとCが合意をすれば、Cを議決権を行使すべき者と定めることができる。
3 BとCが、Bを議決権行使者と定める旨の合意をし、管理組合に議決権行使者をBとする旨の通知をしていない場合であっても、Bは議決権行使者の指定を受けたことを証明することにより、議決権を行使することができる。
4 Cは甲マンション 101 号室に居住しておらず、Bが同号室に居住している場合で、BとCが、Cを議決権行使者と定める合意をし、Cの住所を記載して書面で通知した場合であっても、規約に特別の定めがあるときは、集会の招集の通知は、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。

解答 4

〔問 8〕 集会において次の事項を決議する場合、区分所有法の規定によれば、議案の要領の通知を要しないものはどれか。ただし、招集手続の省略について、区分所有者全員の同意を得ていないものとする。

1 区分所有建物の一部の階段室をエレベーター室へ変更すること。
2 管理員室を廃止して、来客用の宿泊室に転用すること。
3 管理者を解任すること。
4 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失したときに、滅失した共用部分を復旧すること。

解答 3

〔問 9〕 マンションにおいて共同の利益に反する行為(この問いにおいて「義務違反行為」という。)を行う者に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア 区分所有者及び議決権の過半数による集会の決議があれば、義務違反行為を行う区分所有者に対し、他の区分所有者の全員が訴えをもって当該義務違反行為の停止を請求することができる。
イ 区分所有者及び議決権の各3分の2以上の多数による集会の決議があれば、義務違反行為を行う区分所有者に対し、他の区分所有者の全員が訴えをもって当該区分所有者の専有部分の使用の禁止を請求することができる。
ウ 区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議があれば、義務違反行為を行う区分所有者に対し、他の区分所有者の全員が訴えをもって当該区分所有者の区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することができる。
エ 義務違反行為を行う占有者に対し、当該占有者が占有する専有部分の区分所有者以外の区分所有者の全員が訴えをもって当該占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求する場合、あらかじめ集会において当該占有者に弁明の機会を与えなければならない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

解答 2.3

問9については、正誤の判定が不明瞭な選択肢があったことから、2又は3
を正解として取り扱うことといたします

〔問 10〕 大規模な火災、震災その他の災害で政令で定めるもの(この問いにおいて「政令指定災害」という。)により、その全部又は一部が滅失(区分所有法第 61 条第1項本文に規定する場合(小規模滅失)を除く。)した場合の被災マンション法第3条の規定による敷地共有者等集会(この問いにおいて「敷地共有者等集会」という。)に関する次の記述のうち、被災マンション法及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 敷地共有者等集会の構成員は、政令指定災害によって全部又は一部が滅失した建物の区分所有者及び区分所有者以外の敷地の共有者である。
2 政令指定災害により、区分所有建物の一部が滅失した後、区分所有者全員の同意によって区分所有建物の全部を取り壊したときにも、政令の施行の日から起算して3年が経過する日までの間は、敷地共有者等集会を開くことが認められる。
3 敷地共有者等集会においては、滅失した区分所有建物に係る建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地の管理に係る規約を定めることができる。
4 敷地共有者等が所在不明となっている場合に、敷地共有者等集会の招集の通知をするためには、民法第 98 条に定める公示送達による方法(裁判所の掲示場に掲示し、かつ、その掲示があったことを官報に掲載する方法)によらなければならない。

解答 2

〔問 11〕 一団地内にA棟及びB棟(いずれも専有部分のある建物)があり、団地の敷地はA棟及びB棟の各区分所有者の共有である場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 A棟の区分所有者は、A棟の集会の決議があれば、A棟の管理のための規約を定めることができる。
2 団地内の区分所有建物に係る管理事項について、一部のみを団地管理組合で行い、その余を各棟の管理組合で行うものと定めることができる。
3 団地管理組合において、A棟及びB棟の管理又は使用について団地管理規約(区分所有法第 66 条において準用する同法第 30 条第1項の規約をいう。以下、この問いにおいて同じ。)が定められている場合であっても、A棟の区分所有者の集会で、A棟の管理組合における管理者を定めることができる。
4 団地管理規約に団地共用部分の定めを設けることにより、団地管理組合の管理者を団地共用部分の所有者と定めることができる。

解答 4

〔問 12〕 Aは、Bとの間で、甲マンションの1室である 202 号室をBに売却する旨の売買契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 Aは、本心では 202 号室を売却するつもりはなく売買契約を締結した場合において、Bがそのことを知り、又は知ることができたときは、売買契約は無効となる。
2 Aは、本心では 202 号室を売却するつもりはなかったが、借入金の返済が滞り差押えを受ける可能性があったため、Bと相談のうえ、Bに売却したことにして売買契約を締結したときは、売買契約は無効となる。
3 Bは、甲マンションの近くに駅が新設されると考えて 202 号室を購入したが、そのような事実がなかったときは、Bが駅の新設を理由に購入したことがAに表示されていなくても、Bは売買契約を取り消すことができる。
4 Bは、知人のCによる詐欺により、202 号室を購入することを決め、Aと売買契約を締結した場合において、BがCによる詐欺を理由に売買契約を締結したことをAが知らず、かつ、知ることもできなかったときは、Bは売買契約を取り消すことができない。

解答 3

〔問 13〕 Aは、Bとの間で、甲マンションの1室である 501 号室をBに売却する旨の売買契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

1 Aが 501 号室を退去した後に、居住するための権利を有しないCが同室に居住している場合、AからBへの 501 号室の区分所有権の移転登記が経由されていないときは、Bは、Cに対して、同室の明渡しを請求することができない。
2 AからBへの 501 号室の区分所有権の移転登記が経由されない間に、AがCに同室を売却する旨の売買契約を締結し、Cに同室が引き渡された場合において、AからB及びCのいずれに対しても同室の区分所有権の移転登記を経由していないときは、Bは、Cに対して同室を明け渡すように請求することができない。
3 AからBに 501 号室の区分所有権の移転登記を経由した後に、AがBの詐欺を理由にAB間の売買契約を取り消したが、その後にBがCに同室を売却する旨の売買契約を締結して、区分所有権の移転登記をBからCに経由し、Cが居住しているときは、Aは、Cに対して、同室の明渡しを求めることができない。
4 AからBに 501 号室の区分所有権の移転登記が経由された後に、AがBの代金未払いを理由にAB間の契約を解除したが、その解除の前にBがCに同室を売却する旨の売買契約を締結してCが居住している場合、区分所有権の移転登記がBからCに経由されていないときは、Aは、Cに対して、同室の明渡しを求めることができる。

解答 1

〔問 14〕 Aが所有する甲マンションの 201 号室を賃料月額 20 万円としてBに賃貸し、令和4年8月分の賃料をCがAに対して弁済しようとする場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 AB間の賃貸借契約において、B以外の第三者の賃料支払を禁止していたときは、Cが弁済をするについて正当な利益を有していても、AはCの弁済を拒絶することができる。
2 AB間の賃貸借契約において、B以外の第三者の賃料支払を禁止又は制限していなかったときは、Cが弁済をするについて正当な利益を有していなくても、BがCに弁済の委託をし、これをあらかじめAに伝えていれば、AはCの弁済を拒絶することができない。
3 AB間の賃貸借契約において、B以外の第三者の賃料支払を禁止又は制限していなかった場合、Cが弁済をするについて正当な利益を有していても、Cの弁済がBの意思に反していることをAが知っていたときは、AはCの弁済を拒絶することができる。
4 AB間の賃貸借契約において、B以外の第三者の賃料支払を禁止又は制限していなかった場合、Cが弁済をするについて正当な利益を有していなくても、Cの弁済がBの意思に反していることをAが知らなかったときは、AはCの弁済を受領することができる。

解答 3

〔問 15〕 甲マンション 302 号室を所有しているAが各種の契約をする場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法(平成3年法律第 90 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 Aが、Bとの間で、302 号室をBに贈与する旨の贈与契約を成立させるためには、書面によって契約をする必要がある。
2 Aが、Cとの間で、302 号室を無償でCに貸す旨の使用貸借契約を成立させるためには、302 号室の引渡しをする必要はない。
3 Aが、Dとの間で、302 号室を賃料月額 10 万円でDに賃貸する旨の賃貸借契約を成立させるためには、302 号室の引渡しをする必要はない。
4 Aが、Eとの間で、302 号室を賃料月額 10 万円でEに賃貸する旨の定期建物賃貸借の契約を成立させるためには、書面によって契約をする必要がある。

解答 1

〔問 16〕 Aが所有する甲マンションの 102 号室を賃貸期間2年と定めて居住用としてBに賃貸した場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 AB間の契約が、定期建物賃貸借でない場合、Aが、Bに対し、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、期間の定めのない賃貸借契約として更新される。
2 AB間の契約が、定期建物賃貸借である場合、Aが、Bに対し、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に期間満了により契約が終了する旨の通知をしなかったときでも、Bは期間満了による契約の終了をAに主張できる。
3 AB間の契約が、定期建物賃貸借でない場合、特約がない限り、Bは、Aに対し、契約期間内に解約の申入れをすることはできない。
4 AB間の契約が、定期建物賃貸借である場合、特約がなくとも、Aがその親族の介護をするため甲マンションの 102 号室を使用する必要が生じて、Bに対し、解約の申入れをしたときは、当該定期賃貸借契約は、解約の申入れの日から1ヵ月を経過することによって終了する。

解答 4

〔問 17〕 甲マンション 303 号室の所有者Aが死亡し、Aの子であるB及びCがAを共同で相続した。Aの遺産は、303 号室と現金 1,000 万円である。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。ただし、Aの遺言はないものとする。

1 BC間の遺産分割の協議により、303 号室と 1,000 万円をBが取得し、Cは何も取得しない旨の遺産分割をした場合、この協議は無効である。
2 BC間の遺産分割の協議により、303 号室を売却して、その売却代金と1,000 万円をBCで平等に分割する旨の遺産分割をすることができる。
3 BC間の遺産分割の協議により、303 号室をBが、1,000 万円をCがそれぞれ取得する旨の遺産分割が行われた。その後、BCは、その協議の全部を合意によって解除し、改めて、異なる内容の遺産分割の協議をすることはできない。
4 BC間の遺産分割の協議により、303 号室をBが、1,000 万円をCがそれぞれ取得する旨の遺産分割が行われた。その後、Dからの認知の訴えが認められ、DもAの共同相続人となった場合、BC間の遺産分割の協議はその効力を失い、Dを含めて再度の遺産分割の協議をしなければならない。

解答 2

〔問 18〕 区分建物の敷地権の登記に関する次の記述のうち、区分所有法及び不動産登記法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 地上権の敷地権が登記された土地については、当該土地の所有権を対象とする抵当権を設定してその登記を申請することはできない。
2 敷地権の登記された土地の一部が分筆により区分建物が所在しない土地となった場合、当該土地については、敷地権の一部抹消のため区分建物の表題部の変更登記を申請しなければならない。
3 敷地権付き区分建物について相続を原因とする所有権の移転の登記をする場合、同時に、敷地権の移転の登記をしなければならない。
4 規約により建物の敷地とされた所有権の敷地権が登記された土地につき、当該規約が廃止されて、敷地権の一部抹消のため区分建物の表題部の変更登記が申請された場合、登記官は、当該土地の登記記録に敷地権であった権利、その権利の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該権利の登記名義人ごとの持分を記録しなければならない。

解答 4

〔問 19〕 敷地分割組合(この問いにおいて「組合」という。)が実施する敷地分割事業に関する次の記述のうち、マンションの建替え等の円滑化に関する法律(平成14 年法律第 78 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 特定要除却認定を受けた場合においては、団地内建物を構成する特定要除却認定を受けたマンションの敷地(当該特定要除却認定マンションの敷地利用権が借地権であるときは、その借地権)の共有者である当該団地内建物の団地建物所有者(この問いにおいて「特定団地建物所有者」という。)及び議決権の各5分の4以上の多数で、敷地分割決議をすることができる。
2 敷地権利変換計画においては、除却マンション敷地となるべき土地に現に存する団地内建物の特定団地建物所有者に対しては、除却敷地持分が与えられるように定めなければならない。
3 敷地権利変換手続開始の登記があった後においては、組合員は、当該登記に係る団地内建物の所有権及び分割実施敷地持分を処分するときは、都道府県知事の承認を得なければならない。
4 総会の決議により組合を解散する場合は、組合員の議決権及び分割実施敷地持分の割合の各4分の3以上で決する。

解答 3

〔問 20〕 都市計画法(昭和 43 年法律第 100 号)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 都市計画区域外においては、都市計画に、都市施設を定めることができる。
2 都市計画区域においては、都市計画に、地区計画を定めなければならない。
3 工業地域においては、都市計画に、建築物の建蔽率を定めるものとするとされているが、準工業地域においては、建築物の建蔽率を定めるものとするとはされていない。
4 現に土地の利用状況が著しく変化しつつあり、又は著しく変化することが確
実であると見込まれる土地の区域における地区計画については、都市計画に、再開発等促進区を定めなければならない。

解答 1

〔問 21〕 建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 床面積の合計が 200 m2 を超える共同住宅(国、都道府県又は建築主事を置く市町村が所有し、又は管理するものを除く。)の場合、その所有者又は管理者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するため、必要に応じ、その維持保全に関する準則又は計画を作成し、その他適切な措置を講じなければならない。
2 防火地域又は準防火地域において共同住宅を改築しようとする場合、その改築に係る部分の床面積の合計が 10 m2 以内であれば、建築確認を受ける必要はない。
3 防火地域内にある共同住宅の屋上に高さ2m の広告塔を設ける場合、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。
4 共同住宅の居室の天井の高さは、居室の床面から測り、一室で天井の高さが異なる部分がある場合、その平均の高さが 2.1 m 以上でなければならない。

解答 2

〔問 22〕 貯水槽水道に関する次の記述のうち、水道法(昭和 32 年法律第 177 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 水道事業者は、その供給規程において、貯水槽水道の設置者の責任に関する事項を適正かつ明確に定めなければならない。
2 水槽の有効容量の合計が 20 m3 の貯水槽水道の設置者は、水槽の掃除を毎年1回以上定期に行わなければならない。
3 貯水槽水道とは、水道事業の用に供する水道及び専用水道以外の水道であって、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とするものをいう。
4 簡易専用水道の設置者は、給水栓における水質の検査として、給水栓における臭気、味、色及び大腸菌に関する検査を行わなければならない。

解答 4

〔問 23〕 消防用設備等の設置及び点検に関する次の記述のうち、消防法(昭和 23年法律第 186 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、特定共同住宅等はないものとする。

1 避難口誘導灯及び通路誘導灯は、地階及び無窓階のない、9階建ての共同住宅には設置する必要がない。
2 非常コンセント設備は、地階のない、10 階建ての共同住宅には設置する必要がない。
3 延べ面積が 500 m2 の共同住宅の消防用設備等に係る点検は、消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に行わせなければならない。
4 共同住宅に設置された消防用設備等の点検結果は、3年に1回消防長(消防本部を置かない市町村においては、市町村長。)又は消防署長に報告しなけれ
ばならない。

解答 3

〔問 24〕 警備業に関する次の記述のうち、警備業法(昭和 47 年法律第 117 号)の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 警備業を営もうとする者は、都道府県公安委員会から認定を受けなければならず、認定を受けないで警備業を営んだ者は、刑事処分の対象となる。
2 警備業法における警備業務とは、他人の需要に応じて盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務をいうが、例えば、デパートにおいて、その従業員が商品の万引き防止のために店内の警戒を行う業務も警備業務に該当する。
3 警備業法は、警備員又は警備員になろうとする者について、その知識及び能力に関する検定を行うことを定めているが、検定に合格したとしても、18 歳未満の者は警備員となってはならない。
4 警備業者は、警備業務の依頼者と警備業務を行う契約を締結しようとするときは、当該契約をするまでに、その概要について記載した書面を交付しなければならず、契約を締結したときは、遅滞なく、当該契約の内容を明らかにする書面を依頼者に交付(電磁的方法による提供を含む。)しなければならない。

解答 2

〔問 25〕 配管設備の工事等に関する次のマンション管理士の意見のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。

1 共用部分配管設備の清掃等に要する費用は、共用設備の保守維持費として管理費を充当することが可能です。
2 共用部分の配管の取替えはそれだけでかなり多額の費用がかかるため、特別決議により実施する必要があります。
3 共用部分の配管の取替えと専有部分の配管の取替えを同時に行うことにより、専有部分の配管の取替えを単独で行うよりも費用が軽減される場合には、これらについて一体的に工事を行うことも考えられます。
4 あらかじめ長期修繕計画において専有部分の配管の取替えについて記載し、その工事費用を修繕積立金から拠出することについて規約に規定しておくことにより、修繕積立金を取り崩すことができます。

解答 2

〔問 26〕 盗難被害が発生したマンションの管理組合における今後の防犯対策に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。

1 マンションやその周辺における防災・防犯活動のうち、その経費に見合ったマンションの資産価値の向上がもたらされるもので、建物並びにその敷地及び附属施設の管理の範囲内で行われる活動については、管理組合で実施することができる。
2 1階部分の住戸の区分所有者から、住戸の窓や扉等の開口部につき防犯機能を強化するための改良工事を、当該区分所有者の責任と負担において実施する旨の申出があった場合において、管理組合が当該工事を速やかに実施できないときは、理事長は、理事会の決議を経て当該工事の実施の承認をすることができる。
3 共用部分に防犯カメラを設置する工事や敷地内に防犯灯を設置する工事は、総会の普通決議により実施可能である。
4 現在空室となっている住戸に不審者が出入りをしているとの通報があった場合には、理事長は、当該住戸の区分所有者に対し請求をすることなく、直ちに当該住戸に立ち入り、室内を確認することができる。

解答 4

〔問 27〕 修繕積立金を取り崩して充当することができる経費に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。

1 建物の建替え及びマンション敷地売却に係る合意形成に必要となる事項の調査費用
2 敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理費用
3 WEB 会議システムで理事会が開催できるようにするための理事全員分の器材一括購入費用
4 不測の事故により必要となる修繕費用

解答 3

〔問 28〕 WEB 会議システム等を用いた総会の招集等に関する次のマンション管理士の意見のうち、標準管理規約によれば、適切なものはいくつあるか。

ア 総会を招集するには、少なくとも総会開催の日の2週間前までに日時、WEB 会議システム等にアクセスする方法及び会議の目的を示して組合員に通知を発しなければなりません。
イ 管理者である理事長が総会で管理組合の業務執行に関する報告をするときは、各組合員からの質疑に対して適切に応答する必要があるので、理事長自身は WEB 会議システム等により報告することはできません。
ウ 総会の目的が建替え決議や敷地売却決議であるときは、それらの説明会はWEB 会議システム等で行うことができますが、決議そのものは WEB 会議システム等で行うことはできません。
エ 総会において議決権を行使することができない傍聴人として WEB 会議システム等を用いて議事を傍聴する組合員については、定足数の算出においては出席組合員には含まれないと考えられます。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

解答 2

〔問 29〕 甲マンション 103 号室については、当該住戸に居住しているAと、外部に居住しているBの共有となっている。また、総会に先立ち、あらかじめBを議決権行使者とする理事長への届出がなされている。この場合において、総会運営における 103 号室の取扱いに関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。

1 Bが通知先としてその住所を管理組合に届け出ていない場合には、総会の招集の通知は 103 号室あてに発することで、招集手続として有効である。
2 A及びBがともに総会を欠席したが、Aが議決権行使書を提出していた場合には、定足数の確認においては、103 号室の組合員を「出席」と扱ってよい。
3 Aが総会に出席し、Bが議決権行使書を提出していた場合には、Aの総会の場での賛否の意思表示にかかわらず、Bが提出した議決権行使書の内容を、103 号室の賛否とする。
4 甲マンションの他の組合員Cを代理人として議決権を行使しようとする場合には、Bを委任者、Cを受任者とする委任状を作成し、理事長に提出する必要がある。

解答 2

〔問 30〕 IT を活用した管理組合の運営や手続きに関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切なものはどれか。

1 組合員が総会において議決権を行使する場合、書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法によって行使することは認められていない。
2 電磁的記録で作成された議事録の閲覧請求があったときは、当該電磁的記録に記録された情報の内容を紙面又は出力装置の映像面に表示する方法により表示したものを請求者の自宅において閲覧させることとなる。
3 あらかじめ管理規約で WEB 会議システム等を用いて総会が開催できる旨定めている場合に限り、当該方法により総会を開催することができる。
4 住戸が売買されて組合員の変動が生じた場合の組合員の資格の得喪の届出は、電磁的方法により行うことができる。

解答 4

〔問 31〕 理事、理事会等に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切なものはどれか。

1 理事会で、理事長、副理事長及び会計担当理事の役職解任の決議をする場合、WEB 会議システム等によって行うことはできない。
2 総会提出議案は、理事の過半数の承諾があれば、書面又は電磁的方法により理事会で決議することができる。
3 理事が止むを得ず理事会を欠席する場合には、規約の明文の規定がなくても、あらかじめ通知された事項について書面で賛否を記載し意思表示することが認められる。
4 理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関し、管理組合を代表して訴訟を追行する場合には、理事会の決議を経ることが必要である。

解答 4

〔問 32〕 団地管理組合の運営に関する次の記述のうち、「マンション標準管理規約(団地型)及びマンション標準管理規約(団地型)コメント」(最終改正 令和3年6月 22 日 国住マ第 33 号)によれば、適切なものはどれか。

1 団地内のA棟の棟総会について、A棟から選出されている理事が招集できるようにするための規約の変更は、A棟の棟総会の決議のみで行うことができる。
2 団地総会が成立するためには、それぞれの棟の議決権総数の過半数を有する区分所有者が出席する必要がある。
3 敷地内に設置している駐車場の使用料は、駐車場の管理に要する費用に充てるほか、団地修繕積立金として積み立てる必要がある。
4 棟総会の議事録は、各棟において保管者を決めて保管し、他の棟の区分所有者を含めた団地管理組合の組合員又はその利害関係人からの請求があれば、閲覧させなければならない。

解答 1

〔問 33〕 総会決議と管理費等に関する次の記述のうち、「マンション標準管理規約(団地型)及びマンション標準管理規約(団地型)コメント」及び「マンション標準管理規約(複合用途型)及びマンション標準管理規約(複合用途型)コメント」 (最終改正 令和3年6月 22 日 国住マ第 33 号)によれば、適切でないものはどれか。

1 1、2階が店舗、3階以上が住宅の複合用途型マンションの住宅だけに設置されているバルコニーの床の防水工事を計画修繕として行う場合には、総会で決議し、その費用は全体修繕積立金を充当する。
2 団地型マンションにおいて、一つの棟の耐震性能が低いため耐震改修工事をすることは、当該棟の共用部分の変更ではあるが、団地総会で決議し、その費用は当該棟の修繕積立金を充当する。
3 1、2階が店舗、3階以上が住宅の複合用途型マンションで、店舗の外壁はタイル張り、住宅の外壁はモルタル仕様である場合において、計画修繕として外壁の改修工事を行うときは、店舗部会及び住宅部会でそれぞれの決議をした上で総会で決議し、その費用は店舗一部修繕積立金及び住宅一部修繕積立金を充当する。
4 団地型マンションにおいて、マンション管理適正化法第5条の3第1項に基づく管理計画の認定の申請を行う場合には、各棟ごとの決議を経る必要はなく、団地総会で決議し、その費用は管理費を充当する。

解答 3

〔問 34〕 甲マンション管理組合の令和2年度と令和3年度の管理費会計比較収支報告書(会計年度は4月から翌年3月まで)は下表のとおりである。これに関し、会計担当理事が理事会で行った次の説明のうち、適切なものはどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものとし、資金の範囲は、現金預金、未収入金、前払金、未払金、前受金とする。(表中の×××は、金額を表す。)

財務諸表

1 令和3年度の支払保険料が令和2年度より 10,000 円減少した理由は、令和2年度に令和3年度分の保険料 10,000 円を前払いしていたためです。
2 令和2年度の水道光熱費は、80,000 円でした。
3 令和2年度には組合員Aの管理費の未収が 10,000 円ありましたが、令和3年度に回収されたため、管理費は 10,000 円増加しました。
4 令和2年度の次期繰越収支差額は、580,000 円でした。

解答 2

〔問 35〕 甲マンション管理組合の令和3年度(令和3年4月1日から令和4年3月31 日まで)の収支予算案に関し、令和3年4月に開催された理事会において、会計担当理事が行った次の説明のうち、適切でないものはいくつあるか。なお、甲マ ンションの管理規約は標準管理規約の定めと同一であり、会計処理は発生主義の原則によるものとする。

ア 令和3年度の収支予算案は、通常総会で承認を得なければなりませんが、年度途中における収支予算の変更は、理事会限りで承認することができます。
イ 令和3年2月の大雪による修繕費を令和2年度の決算処理で未払金に計上しましたが、実際の支払は令和3年4月になるため、この修繕費は令和3年度の収支予算案に入れることになります。
ウ 令和2年度に組合員Aの管理費が未納であったため未収金に計上しましたが、将来不足が生じないように令和3年度の収支予算案に令和2年度未収分を上乗せして管理費を予算化しています。
エ 令和2年度に大規模修繕工事が完了し、今後十数年は大規模修繕が見込まれないため、修繕積立金会計から生じる予定の余剰金を管理費会計の令和3年度収支予算案に繰り入れます。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

解答 4

〔問 36〕 マンションの長期修繕計画に関する次の記述のうち、標準管理規約及び長期修繕計画作成ガイドライン(令和3年9月国土交通省公表)によれば、適切なものはどれか。

1 修繕工事の実施前に行う建物診断は、長期修繕計画の対象に含まれない。
2 窓及び玄関の扉などの開口部の改良工事は、長期修繕計画の対象となる工事に含まれる。
3 長期修繕計画の計画期間は、30 年以上、又は大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とする。
4 長期修繕計画の見直しに当たっては、空き住戸率、賃貸化率、修繕積立金滞納率を考慮する。

解答 2

〔問 37〕 マンションの建物の外壁に生じる劣化や不具合の状況と調査内容に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 外壁の目地部分のシーリング材の劣化が心配されたので、シーリング材を部分的に切り取り、引張強度や伸びを調べた。
2 外壁タイルのひび割れは、その下地のモルタルやコンクリートが原因であることが多い。
3 外壁塗装の白亜化は、下地のコンクリート中の石灰等が水に溶けて塗装面にしみ出すことをいう。
4 外壁のコンクリートのひび割れの調査の結果、ひび割れ幅が 0.2 mm~0.4 mm の範囲だったので、漏水の可能性があると判断した。

解答 3

〔問 38〕 マンションの防水施工に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

1 ウレタン系シーリング材は、耐候性が高いので屋外の金属と金属との接合部の目地に適したシーリング材である。
2 屋上の保護アスファルト防水の改修では、既存防水層を撤去し新たな防水層を施工することが一般的である。
3 露出アスファルト防水工法は、ルーフバルコニー等の日常的に使用する場所には採用されない。
4 シリコーン系シーリング材は、耐久性及び接着性が高く、目地周辺を汚染しないので、使用箇所が限定されない。

解答 3

〔問 39〕 マンションの調査・診断方法とその目的に関する次の組合せのうち、適切でないものはどれか。

1 X線法 ― 給水管の肉厚の減少や錆こぶの状態
2 ドリル削孔(粉末)法 ― コンクリートの強度
3 反発法 ― 外壁タイルの浮き
4 電磁波レーダ法 ― コンクリート中の鉄筋の位置

解答 2

〔問 40〕 マンションの各部の計画に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 中廊下型のマンションは、片廊下型のマンションに比べ、日照や通風などの居住性が劣っている。
2 1階部分で壁がなく柱だけで構成された吹き抜け空間のことをピロティという。屋外であっても雨にさらされないため、駐輪場や駐車場として使われることが多い。
3 マンションで火災が発生した場合、住戸から安全に避難できるよう計画されている必要があるため、避難経路となる全てのバルコニーには、避難器具を設けなければならない。
4 マンションの管理員室は、管理員の管理事務の空間であるとともに、各種資料の保管場所でもあり、また、居住者から相談を受ける場所でもある。流しやトイレが設置されることもある。

解答 3

〔問 41〕 マンションの構造などに関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 鉄骨鉄筋コンクリート構造は、鉄骨を鉄筋コンクリートで被覆した構造形式であり、コンクリートの中性化が起きにくい。
2 鉄筋コンクリート構造、鉄骨鉄筋コンクリート構造の施工には、多量の水を使用する湿式工法が用いられる。
3 鉄骨構造は、地震力などに対して粘り強い構造であるが、鉄筋コンクリート構造と同等の耐火性を備えようとすると、耐火被覆や防錆処理が必要となる。
4 地盤改良に用いられる工法は複数あるが、土の間伱部分、特に間伱水をどう処理するかということがポイントとなる。

解答 1

〔問 42〕 マンションのバリアフリーに関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成 18 年法律第91 号)における建築物特定施設には、敷地内の通路や駐車場が含まれる。
2 高齢者が住むことが想定される住戸とエレベーターホールをつなぐ共用廊下は、仕上材を滑りにくい材料とし、段差のないつくりとした。
3 階段の代わりに設けた傾斜路の両側に、手が置きやすいように床面から85 cm の位置に手すりを設けた。
4 建築物移動等円滑化基準に、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する階段は、踊場を含めて手すりを設けることが定められている。

解答 4

〔問 43〕 マンションの排水設備の清掃・維持管理に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 高層のマンションの排水立て管では、最上部及び最下部とともに、3階以内ごと又は 15 m 以内ごとに管内清掃用の掃除口を設置することが望ましい。
2 敷地内に埋設する排水横管の管径が 125 mm の場合、汚水排水ますは、保守点検及び清掃を容易にするために延長が 20 m の距離間を目安に設置する。
3 圧縮空気法による排水管の清掃では、付着物で閉塞した排水管内に水を送り、圧縮空気を放出してその衝撃で付着物を除去する。
4 高圧洗浄法による排水管の清掃では、高圧の水を洗浄ノズルから噴射し、噴射力で管内の汚れ、付着物を除去する。

解答 2

〔問 44〕 マンションの給水設備に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

1 水道用架橋ポリエチレン管は、耐衝撃性及び耐食性に優れており、主に共用部分に設置する給水立て管に用いられる。
2 給水立て管からの各住戸へ配水する分岐管には、専有部分の給水管の更新工事を行う際に、他の給水系統へ水が逆流しないように逆止弁を設ける。
3 ポンプ直送方式の給水方式における受水槽の有効容量を、マンション全体の1日の使用水量の2分の1程度に設定する。
4 専有部分のシャワー水栓の給水圧力を、給水に支障が生じないようにするため、30 kPa とした。

解答 3

〔問 45〕 マンションの建築設備に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

1 水栓を閉める際に生じるウォーターハンマーの防止策として、給水管内の流速の上限値を 2.5 m/s とすることが有効である。
2 ガス給湯器の湯を供給する出湯能力は「号数」で表す。1号は入水温度を20℃上昇させた湯を毎分1ℓ出湯する能力を示す。
3 敷地内に設置する排水横主管の管径が 125 mm の場合に、円滑に排水を流すために、勾配を 150 分の1以上とした。
4 建築基準法によれば、居室では、シックハウス対策として、換気回数 0.4 回/h以上の機械換気設備の設置が必要である。

解答 3

〔問 46〕 マンション管理士に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア マンション管理士という名称を使用して区分所有者の相談に応じるためには、マンション管理士試験に合格するほか、国土交通大臣(指定登録機関が登録の実施に関する事務を行う場合は指定登録機関)の登録を受ける必要がある。
イ マンション管理士は、マンション管理士の信用を傷つけるような行為をした合は、その登録が取り消されるほか、30 万円以下の罰金に処される。
ウ マンション管理士は、5年ごとに、国土交通大臣の登録を受けた者が行う講習を受講しなければならない義務があり、受講しない場合は、マンション管理士の登録の取消し又は期間を定めたマンション管理士の名称の使用停止命令を受けることがある。
エ マンション管理士は、その事務を行うに際し、マンションの区分所有者から請求があったときは、マンション管理士登録証を提示しなければならない義務がある。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

解答 2

〔問 47〕「マンションの管理の適正化の推進を図るための基本的な方針」(令和3年9月 28 日 国土交通省告示第 1286 号)(この問いにおいて「基本的な方針」という。)における記載事項に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。

ア 基本的な方針では、管理規約や使用細則に違反する行為があった場合は、管理組合は、法令等に則り、少額訴訟等の方法によってその是正又は排除を求め法的措置をとることが重要であるとされている。
イ 基本的な方針では、管理組合によるマンション管理の適正化について定められており、新築分譲マンションについての記載はない。
ウ 基本的な方針では、住生活基本計画(全国計画)において 25 年以上の長期修繕計画に基づき修繕積立金を設定している管理組合の割合を国における目標として掲げている旨が記載されているが、地方公共団体における目標設定につ
いては言及していない。
エ 基本的な方針では、長期修繕計画の作成にあたっては、あらかじめ建物診断を行って計画を適切なものとする必要があるが、必要に応じ、建替えについても視野に入れて検討することが望ましいとされている。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

解答 2

〔問 48〕 マンション管理適正化法に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア マンション管理適正化推進計画は、都道府県又は市の区域にあっては当該市が作成することとされており、町村は作成することができない。
イ 地方住宅供給公社は、管理計画認定マンションについて、委託により修繕に関する企画又は実施の調整に関する業務を行うことができる。
ウ 都道府県知事等は、管理組合の運営がマンション管理適正化指針に照らして著しく不適切であることを把握したときは、マンション管理業者に対し、マンション管理適正化指針に則したマンションの管理を行うよう勧告することができる。
エ 都道府県等は、マンション管理適正化推進計画に基づく措置の実施に関して特に必要があると認めるときは、関係地方公共団体や管理組合のほか、マンション管理業者に対しても調査を実施するために必要な協力を求めることができる。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

解答 2

〔問 49〕 マンション管理適正化法に定める管理計画の認定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 都道府県知事は、マンション管理適正化推進計画の策定の有無にかかわらず、管理計画の認定をすることができる。
2 管理計画の認定は、10 年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
3 管理計画を認定するためには、長期修繕計画の計画期間が 30 年以上であるか、又は長期修繕計画の残存期間内に大規模修繕工事が2回以上含まれるように設定されていることが必要である。
4 管理計画を認定するためには、管理組合が組合員名簿、居住者名簿を備えていることに加え、1年に1回以上は内容の確認を行っていることが必要である。

解答 4

〔問 50〕 重要事項の説明等について説明した次の文章について、マンション管理適正化法の規定によれば、〔 ア 〕~〔 エ 〕の中に入るべき用語の組合せとして、正しいものはどれか。

マンションの管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結しようとするときは、あらかじめ、説明会を開催し、管理組合を構成するマンションの〔 ア 〕に対し、管理業務主任者をして、重要事項について説明させなければならない。説明会の開催に際し、マンション管理業者は、できる限り説明会に参加する参集の便を考慮して開催の日時及び場所を定め、開催日の〔 イ 〕前までに説明会の日時及び場所についてマンションの〔 ア 〕の見やすい場所に掲示するとともに、併せて重要事項を記載した書面を〔 ア 〕の全員に対し交付しなければならない。
また、マンションの管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、マンションの〔 ウ 〕全員に重要事項を記載した書面を交付し、また管理者等が置かれている管理組合の場合は、管理業務主任者をして、管理者等に交付・説明させなければならない。ただし、〔 エ 〕から重要事項について説明を要しない旨の意思表明があったときは、重要事項を記載した書面の交付をもって、これらの説明に代えることができる。
選択肢

解答 2

まとめ

マンションに住んでいる人は管理規則や契約書、総会の資料などを一度読んでみてはどうでしょうか。また、エレベータ横に貼られている掲示物を注意深く見たり、管理人さんに話を聞いてみると楽しみながら勉強ができるのではないでしょうか。試験合格頑張ってください。

賃貸不動産経営管理士、2021年度第1問~25問/解答解説

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